奥田の剣道コラム

Number046 2023/05/05


 フォロワーの皆さんお元気ですか?子供の日と云う事で私が保育園児の頃の話をします。「じゃんけん」の3回勝負です。私はじゃんけんを覚えたばかりで、とにかくじゃんけんがしたかった。チョキが上手く出来ずにもっぱらグーばかり。こんなのでじゃんけんに勝てる訳がないので、少しでも多くじゃんができるようにオカンは「じゃあ順、3回勝負やで」と一応気を遣ってくれました。しかしオカンは立て続けにパーを出し、私はあっさり2回とも負けたのです。

 私の目的は「とにかくじゃんけんがしたい」なので、オカンに「3回目行くで‼️」と言ったのですが、オカンは「あんたアホかいな。3回勝負であんたはもう2回負けたから、3回目をやっても意味が無いがな」。私は「なんで意味ないねん‼️3回勝負やねんから3回目もやってぇな‼️」オカンは「ご飯の用意で忙しい」と取り合ってはくれませんでした。

 それから50年近く時を進めます。とある大会で他の道場の監督を務めました。小学生5人の団体戦です。先鋒(5人戦の1人目)の子が2本先取、「よし!」と思いました。ところがなんとその試合がまだ続いてます。私は自分の勘違い?と思ったのですが、すぐ後ろにいた保護者の方【副将(4 人目)のオカン】が「奥田先生!レイちゃん、もう2本取ってますよ!」と背中を突いて来ます。別の保護者【次鋒(2人目)のオカン】も「そうそう!」と目を吊り上げて私を攻め立てます。私は「そうですよね。まぁアップが少なかったからちょうどいいですよ」と冷や汗、、そうこうしてるうちにレイちゃんが「メーン!」を決め、出来の悪い監督の窮地を救ってくれました。記録上は2本勝ちかも知れませんが、紛れもなく彼女は「3本勝負で3本勝ち」をしました。

 後記 試合規則第35条に「何人(なんびと)も審判員の判定に異議の申立ては出来ない」、しかし同第36条に「監督はこの規則に疑義のある時は、その試合者の試合終了までに審判主任(審判長)に対して異議を申立てる事が出来る」ともあります。具体的な方法として、試合細則第29条に「その試合者の試合終了時の相互の礼」までに「監督は審判主任(審判長)に異議の申立ての合図をする」とあります。実際の試合を考えていただければわかると思いますが、異議を申立てる時間はほとんどありません。私のつたない経験では、異議を申立てる場面は見た事が無いのでご経験のある方は是非教えてほしいです(合図はこう、とか)。という訳で今回は「いつの世もオカンは容赦無し!」というお話しでした。さぁ!稽古しよう!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です